漆喰の塗装

世界でもっとも古い壁材と言えるのが「漆喰」です。

漆喰とは、簡単に言うと白い塗り壁材で、日本では古民家や町家でよく使用されています。

皆さんも一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?

漆喰の始まりはエジプト文明のころとも言われ、

世界中のあらゆる歴史建造物で使用されてきました。

漆喰の良い点は、なんといっても高い吸湿放湿効果です。

壁自らが呼吸をするため、室内の温度や湿度を一定に保ち、

清潔な空間をもたらしてくれるのです。

そのため、何年経ってもカビが生えにくく、

サイディングやコンクリート、トタンとは比べ物にならないほど耐久性が高いことで知られています。

中には数百年もの間存在する漆喰壁建築物もありますよね。

防火性や断熱性や消臭効果も高く、

耐久性とともに機能性を重視する人たちから支持されています。

また、非常に品質の高いスイス漆喰「カルクウォール」が登場したことも

人気が上がっている理由かもしれません。

しかし、耐久性が非常に高いといっても、穏やかな経年劣化を避けることはできません。

漆喰のメンテナンスは30年に1度とも言われていますが、

ひび割れをしていたり、汚れが付着していたら、補修を行いましょう。

放置しておくと劣化した部分からカビが生えてしまい、

建物そのものをダメにしてしまう可能性もあります。

漆喰のメンテナンスは、他の種類の壁とは全く違います。

基本的には外壁塗装を行うことはありません。

なぜなら、漆喰の上に塗料を塗ってしまうと内部の呼吸を妨げてしまうからです。

呼吸ができなくなると内部から膨れ上がり、塗膜は浮き上がり、やがて剥がれてしまいます。

ひどい場合は、壁自体が壊れてしまうことも…。

稀に漆喰壁に塗料を塗ってしまう外壁塗装業者もいますが、

そんなことをすれば30年どころか2~3年で使い物にならなくなってしまうのです。

正しいメンテナンス方法は、まず高圧洗浄で外壁全体をしっかりと洗浄し

剥がれが生じている部分を除去していきます。

劣化部分の状態がひどくなければ、そのまま漆喰を上塗りしていくだけですが、

もし上塗りだけでは原状回復できない場合は、

下地を撤去し、漆喰壁を作り直すことになります。

漆喰壁を作り直す方法ですが、

伝統的工法で言うと、木を使用する「木摺り」や竹を編みこんだ「竹小舞」といった下地を作り、

その上に砂を混ぜた粘土状の壁材を重ね、最終的に漆喰を塗っていくというのがあります。

しかし、今では漆喰のメンテナンスができる左官職人が減っているため、

原状回復するのは難しく、できたとしても高額費用がかかるとも言われています。

現代では、一般的な外壁塗装のようにローラーを使って塗ることができる、

「アレスシックイ」という漆喰塗料も登場しているので、

補修する壁の造りや今後のメンテナンスのことも考えて、よく業者と相談するようにしましょう。

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